企業インタビュー
新熱電塗装工業株式会社へのインタビューを行いました
2024年03月07日 山城地域 : 井手町
新熱電塗装工業株式会社
左から草柳顧問様、岡村主任様、浅野京都工場長様
1.事業概要
貴社について教えてください。
当社は、自動車小物部品などの軽量・コンパクトなものから建設機械などの大型重量物まで、お客様のあらゆる製品・ニーズに対応した「塗装」を行う企業です。
国内に4つの工場、海外に1つ工場があり、ここ京都府綴喜郡井手町(一部城陽市)には、2017年に工場を新設し、枚方工場から移転してきました。
5工場計11のラインで塗装を行っており、製品によって塗料や塗装方法を使い分けております。
製品によって、塗料や塗装方法を使い分けているのですか。
そうです。塗装には製品に色をつけるだけでなく、様々な役割があります。
例えば京都工場で塗装を行っている大型建設機械部品については、屋外で使われることが多いため、「防錆力」が求められますよね。
そのため、防錆に特化した塗料を用いて、「安全に長く使える製品に」というお客様のニーズに応えているのです。
塗料には様々な種類があるのですね。
そうですね。当社でも塗料メーカーと連携しながら新しい塗料を開発しておりますが、塗料の開発には数年の年月を費やします。
塗料の耐久年数を調べる暴露試験を行い、それをクリアすると、次は色の試験です。色にも、お客様のこだわりが詰まっているため、
お客様の求める色を完璧に再現することができれば、ようやく塗料として完成するのです。
貴社の強みは何ですか。
当社の強みとしては、自動車小物部品などの軽量・コンパクトなものから大型建設機械などの大型箱物・重量物まで、様々な製品の塗装ニーズに応えることができるという点です。
それぞれの工場によって精密塗装、セラミック・フッ素・耐熱塗装、防汚・抗菌塗装、大型箱物・重量物塗装、粉体塗装と対応しているため、お客様の様々なニーズに応えることができます。
京都工場では、大型構造物・重量物の塗装が
メインなのですよね。
そうですね。京都工場の特徴としては、建設機械の構造物の内2トンを超える重量製品をコンベア搬送で生産する大型塗装ラインと、100キロ以上の製品を連続加工できる中型塗装ラインを保有しており、更に、ショットブラスト機をそれぞれのラインに併設しているという点にあります。ショットブラスト機は、塗装の前処理に使用する機械です。塗装する前に0.7mmの金属の玉を高速でぶつけることで、表面のサビや汚れを落とし、塗装に適した表面を作ることができるのです。
2.京都府について
本社が大阪府にある貴社が、京都府に立地した経緯について教えてください。
建設機械などの大型塗装の受注が増えてきたことから、枚方工場の移転を検討した際に、納品先や自社他工場・仕入先等関係先の多い大阪へのアクセスが良く、また、広い用地であることが条件でした。京都府に様々な用地を紹介してもらい、最終的に、条件に合いかつ周辺環境の良い井手町(城陽市)を選びました。
京都府に立地して良かったと感じることは何ですか。
まず、行政のサポートが手厚いことです。京都府、井手町・城陽市の職員さんどちらも、立地に至るまで対応がとても丁寧で、些細な相談でも親身になって対応してくださいました。そのような対応の仕方は、信頼感に繋がりますし、安心して京都府に立地することができました。また、塗装工場を24時間稼働させたい当社にとって、騒音と塗料の臭いは規制を順守しているとはいえ1つの課題でした。
しかし、この自然環境に恵まれた井手町・城陽市に立地したおかげで、騒音や臭いについて大きな問題もなく生産活動を進めることが出来、ここを選んで良かったなと感じます。
3.これからの展望について
貴社のこれからの展望について教えてください。
今後塗装ニーズが増える見込みがある中で、アクセス条件の良い京都府の精華町に新たに工場建設を予定しています。精華町の工場では、現在の京都工場よりもパワーアップした設備を備え、大型建設機械部品についてはここ京都府を起点に事業を展開していきたいと思っています。また、当社自体の目標として、品質100点は当たり前で、その中で、お客様の要望に対してどう応えられるか、コスト・納期等について社内でどう合理化していけるかを追求することが大切だと思っています。今後も、品質への信頼を大切にしながら、お客様のニーズに応え続けられればと思います。
4.京都府へ立地を検討している企業へのメッセージ
最後に、京都府へ立地を検討している企業へのメッセージをお願いします。
京都府の何よりもおすすめな点は、立地に至るまで、また、立地してからもサポートが手厚く、信頼できる自治体であるということです。京都府だけでなく、井手町・城陽市も同じようにサポートが手厚く、色々と相談に乗っていただいたおかげで、立地を決定してからスムーズに操業することができました。京都府への立地を少しでも検討しているなら、気楽に京都府の職員さんに相談してみてください。また、自然環境に恵まれた井手町は、ゆったりとしていて、過ごしやすいですよ。